タバコの害の代表格である「がん」。妊娠中の喫煙は、お母さん自身のがんのリスクを高めるだけでなく、お腹の中の赤ちゃんの発がんリスクも高めます。小児がんの生存率は7〜8割と高くなったとはいえ、子どもがかなりの苦しみを味わうことに変わりありません。
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タバコの代表的な害として挙げられるのが、「がん」ですが、妊娠中の喫煙と子どものがんには相関関係があるのでしょうか? この問題について、イギリスの権威ある学術雑誌「ネイチャー」に、興味深い記事が掲載されました。
スペインのバルセロナ・アウトノマ大学での研究によると、妊娠中の喫煙は小児白血病に関わる染色体を変化させるなど、胎児の染色体の不安定性を増大させることがわかったそうです。
お腹の中の赤ちゃんの染色体をどうやって調べるかというと、羊水細胞を採取します。
羊水細胞は胎児そのものを表すので、羊水細胞で確認された染色体異常はイコール胎児にも起こっていることになります。また、お茶やコーヒー、アルコールも染色体損傷の原因となることが分かっているため、これらを摂取していない妊婦を対象に調査されました。
比較したのは、過去に少なくとも10年の喫煙暦があり、妊娠中も喫煙を続けている妊婦25人と、喫煙暦がなく受動喫煙もない妊婦25人。
喫煙者の母親の年齢のほうが高かったのですが、この調査で年齢差が関係しないことは、前もって立証されているということです。
羊水細胞を分析した結果、染色体異常の発生率が、喫煙暦のないグループで3.5%だったのに対し、喫煙者のグループでは12.1%と高くなることが分かりました。
また、喫煙者のグループでは非喫煙者のグループよりも、白血病の赤ちゃんの40〜60%にある染色体異常が多く見つかったそうです。この染色体異常が遺伝して、子孫にまで受け継がれるのかを調べるには、長期的で大規模な研究が必要なので判明していませんが、その可能性は無いとは言えないようです。
小児白血病以外にも、妊娠中に喫煙していた女性の男児に、精巣がんのリスクが高くなるという研究結果があります。もちろん喫煙はお母さん本人ががんになる確率を高めます。
しかも、女性は男性よりも化学物質への感受性が高いこと、がんにつながる遺伝子変異が起こりやすいことなどから、喫煙によって強い影響を受けることが知られています。
非喫煙者と比較して喫煙者の男性が肺がんになる確率は9倍なのに対して、女性は13倍と高い数値が出ています。がんはいつ発症するか分からず、発症した年齢が若ければ若いほど進行が早くなります。
喫煙はがんという時限爆弾の導火線に火を点けるような行為です。
タバコとお別れして、自分自身と赤ちゃんのがんのリスクを少しでも回避しましょう。
「赤ちゃんにはいつも、いつまでも元気でいて欲しい」とお母さんが願うのと同じくらい、
赤ちゃんも「お母さんに元気でいて欲しい、元気なお母さんが大好き!」と思っていますよ。